一時期、「難関大に行く子の多くが、リビングで勉強している」というような話題が取り上げられ、リビング学習が注目されたことがありました。
わが家はリビング学習にこだわっているわけではありませんが、上は高校3年生から下は中学1年生まで、3人の子ども達が現在もダイニングテーブルで勉強しています。
高3の長男は、「自分の部屋だと全然勉強できない」と言います。
どうやら子ども達にとって、自室は1人でゆっくり休む場所、という位置づけのようです。
一方リビングは家族と過ごす場所でもあり、勉強する場所でもあります。
わが家の場合は、リビング学習のおかげで塾なし高校受験がうまくいったのではないかと思っています。
わが家の子ども達3人がリビング学習を続けていてどんな点が良かったのか、どんなことに気を付けていたかをお話ししたいと思います。
リビング学習の魅力
最初にリビング学習を始めたのは、長男が幼稚園年中の時。
ベネッセのこどもちゃれんじを始めた際、親子で一緒に教材に取り組んでいたのがきっかけでした。
家族で過ごすスペースだからこそ勉強がはかどるし、できるようになる喜びを分かち合うことができるのではないかと思います。
安心感がある、寂しくない
勉強に取り組むにあたって、特に子どもが小さいうちは親が見守りながらの方が良いと感じます。
いきなり「自分の部屋で勉強しなさいと」言われても、1人の空間にいるのは寂しく感じてしまうかもしれません。
家族がいるリビングなら、安心して勉強に取り組むことができます。
わが家の子ども達は音読しながら勉強していることがよくあります。
英文を声に出して読んでみたり、数学の問題を自分で解説しながら解いてみたり…。それも家族が同じ空間にいるからなんだろうなと思います。
同じ空間にいる家族と、なんとなく勉強を共有している感じがいいのかもしれません。
自宅学習の習慣をつけやすい
子どもが幼いうちからリビング学習をすると、自宅学習の習慣が身に付きやすいように思います。
わが家の場合、子ども達が帰宅する時間にはだいたい在宅していたので、「おやつを食べたら宿題を終わらせてしまおう!」などと声掛けをしていました。
洗濯物をたたんだり夕食の支度をしながら、ダイニングテーブルで宿題をする子ども達を見守っていました。
友達と遊ぶ約束をしている日や習い事がある曜日以外は、
学校から帰宅→手洗い・うがい→おやつを食べながら休憩→宿題→チャレンジ
という流れ。
最初は声掛けをしていましたが、そのうち言われなくても当たり前のようにチャレンジまで取り組めるようになりました。
コミュニケーションがとりやすい
勉強をしていると、
「自由学習の宿題が出たけど、世界の国旗調べとかどうかな?」
「小数のかけ算、いつも間違えちゃう」
といった子ども達の声が聞こえてきます。
そんな時リビング学習なら、その時すぐに相談に乗ったり、分からない問題を一緒に解いたりできます。
分からないことをほったらかしにせず、その場で解決できるのもちろん良い点。
それだけでなく、誰かと話したり一緒に問題を解いたりすることで記憶に残りやすくなるというのが、リビング学習の大きなメリットだと感じています。
子どもの勉強内容を把握しやすい
リビング学習で子ども達とコミュニケーションをとっていると、子どもがどのくらい勉強しているのか、今どんな単元を習っているのかがよく分かります。
子どもの勉強内容に加え、「こんな問題でよく間違ってるな」という、つまづきポイントも把握しやすいです。
勉強のつまづきは、なるべく早く解決することが大切。1つつまずくと、その先どんどん分からなくなることが多いからです。
子どもの勉強内容を把握し、つまづきや苦手分野に早めに対処できるのもリビング学習のメリットです。
リビング学習で気を付けたいポイント
リビング学習は子どもにとっても親にとってもいいことづくめ!と言いたいところですが、実はそうでもありません。
リビング学習をするうえで、気を付けていることや改善すべき部分もあります。
干渉しすぎる
リビング学習では子どもの勉強状況がすぐ分かってしまうので、ついつい干渉してしまいがちです。
自力で解く前にヒントを多く与えすぎてしまうと、自分で考える力を育むチャンスを奪ってしまいます。
また「まだ勉強しなくていいの?」「そんなに勉強しなくて大丈夫なの?」などと子どもにネガティブな発言をしてしまうこともあります。
なるべく子どものやる気を削がない、勉強を強要しないよう気を付けています。
雰囲気次第ではだらけモードに
わが家では子ども達3人がダイニングテーブルで勉強しています。
黙々と勉強している時もありますが、兄妹の誰かの集中力が切れるとみんなだらけモードになることがあります。
勉強とは関係のない話を始めたり、1人が歌いだすとみんな歌い始めたり…汗
仲良しなのはいいことですが、グダグダになってしまうと共倒れになります。
お互いの気遣いが必要
これは毎日のことですが、ダイニングテーブルで勉強をしているので、食事の時間にはいったん勉強を切り上げてもらわなければなりません。
どのタイミングで食事を出すか、母としては結構気を遣います。
また、同じ空間で家族が過ごしているわけですから、当然テレビやゲームがついていることもあります。
誰かが勉強している時はやはりテレビを見づらかったり、くつろぎにくかったりします。
教材の収納
リビング学習の場合、教材の置き場に困るという問題も出てきます。
小学生くらいまでなら量も少ないので、
- 通信教材はリビングの棚に置いておく
- 小学校の宿題は、終わったらランドセルにしまって自分の部屋の机に置く
というようにしていましたが、中学生になると教科も教材も増え、リビングが散らかります。
その日使うものだけ自室からリビングに持ってきて、勉強が終わったら自室に持ち帰るということも試しにやっていましたが、結局リビングに置きっぱなしのまま寝てしまったり、学校へ行ってしまったり…。なかなか長続きしません。
結局、リビングで使うものはリビングに置いておくのが一番効率が良かったです。
わが家では子どもの教材専用の棚を新しく設置し、そこに収納してもらうことで落ち着いています。
わが家はリビング学習を続けます
リビング学習には良い点も問題点もありますが、わが家の場合はメリットがデメリットを上回っています。
まず、幼いうちに勉強の習慣がついたことは大きな収穫です。
また、家族で過ごす時間が長くなる分、勉強のことはもちろんそれ以外のこと(学校での出来事、友達のこと、部活のことなど)も話す機会が増え、心の安定にもつながっている気がします。
難問にも受験にも、家族で支え合いながら乗り越えていきたいと思っています。
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